【解説付き】111回薬剤師国家試験 問196~問225 実践 物理・化学・生物 解答解説

問196,197



解答・解説
問196
正答:3
となります。 であるため、
1:× 6.8は酸性側の数値ですが、尿酸ナトリウムは弱酸と強塩基の塩であるため、水溶液は塩基性を示します。
2:× 計算値(約8.2)と一致しないため誤りです。
3:○ 公式「pH = 14 – 0.5(14 – pKa – logC)」に各値を代入すると、pH = 14 – 0.5(14 – 5.75 + 3.4) = 8.175 となり、最も近い値は8.2です。
4:× 計算結果から乖離しているため誤りです。
5:× 非常に強い塩基性を示唆しており、この濃度の尿酸ナトリウム溶液としては不適切です。
問197
正答:1, 3
1:○ 尿路結石の予防および尿酸の排泄を促すため、ガイドラインに基づき積極的な水分摂取が推奨されます。
2:× ビールはプリン体を多く含むだけでなく、アルコール自体が尿酸の産生促進・排泄低下を招くため、摂取は控えるべきです。
3:○ 処方2のクエン酸製剤(散剤)は、量が多くて飲みにくい場合、多めの水に溶かして服用することが可能です。
4:× 処方2は酸性尿(本症例ではpH 5.5)を改善し、尿酸結石を防ぐために尿を「アルカリ化」する薬剤です。
5:× ナプロキセン(NSAIDs)を食後に服用するのは、吸収を良くするためではなく、胃粘膜への刺激を抑えて胃腸障害を軽減するためです。
問198,199



解答・解説
問198
正答:1, 3
1:○ パリペリドン(PAL)徐放錠は、添付文書上で「1日1回朝食後」に服用することとされています。医師が検討している「就寝前」よりも朝食後の方が適切です。
2:× リスペリドンはパリペリドンの前駆体のような関係(パリペリドンはリスペリドンの活性代謝物)であり、併用は過量投与や副作用のリスクを高めるため不適切です。
3:○ 本症例のクレアチニンクリアランス(CCr)は72 mL/minです。腎機能が低下している患者(CCr 50~80 mL/min)への開始用量は、添付文書の規定により「3mg」とする必要があります。
4:× 酸化マグネシウムとパリペリドン徐放錠(OROS製剤)の間に、服用を中止または変更しなければならない重大な相互作用は報告されていません。
5:× パリペリドン徐放錠の血中濃度が定常状態に達するには通常4〜5日を要します。服用開始2日目では十分な評価が行えないため、時期尚早です。
問199
正答:解なし
ファントホッフの法則 を用います。
は水中で完全に電離すると仮定すると、 より、ファントホッフ係数 となります。
モル濃度 、気体定数 、絶対温度 であるので、
水銀柱の高さは
は問題文で与えられた換算式 より、 となり、
問200,201


解答・解説
問200(実務)
正答:3, 5
1:× ワルファリンは抗凝固薬であり、アデノシンの受容体作用や代謝経路に直接干渉しないため、服用を避ける必要はありません。
2:× チザニジンは中枢性筋弛緩薬であり、アデノシンを用いた検査に影響を及ぼす報告はありません。
3:○ テオフィリンはアデノシン受容体に対して拮抗作用を持ちます。検査で使用するアデノシンの負荷効果を打ち消してしまうため、前日から服用を避ける必要があります。
4:× プレガバリンは神経障害性疼痛などの治療薬であり、アデノシンの作用に直接影響しません。
5:○ ジピリダモールは、アデノシンの細胞内への取り込みや代謝を阻害してその作用を強めます。外因的に投与するアデノシンの効果が強く出すぎる恐れがあるため、服用を避けます。
問201(物理・化学・生物)
正答:3, 5
1:× 注射された塩化タリウム(201Tl)は、タリウムイオン(Tl+)として血液中を循環します。イオン半径がカリウムイオン(K+)に近いため、ナトリウム(Na+)ではなく「カリウム」と似た体内挙動を示します。
2:× 軌道電子捕獲(EC)壊変は、核内の陽子が電子を取り込んで中性子に変わるため、原子番号は「1減少」します。
3:○ 201Tlは一度の壊変で単一の光子を放出するため、シングルフォトン放出核種に分類されます。これはSPECT検査に利用されます。
4:× 74 MBq(メガベクレル)とは、「1秒間に」7.4×10の7乗個の原子核が壊変することを指します。1分間ではありません。
5:○ 半減期が3日の場合、6日後(2半減期後)の放射能は、初期値の4分の1(1/2の2乗)になります。74 MBqを4で割ると18.5 MBqとなるため、正しい記述です。
問202,203


解答・解説
問202(実務)
正答:1, 4
1:○ 大腸内視鏡検査当日は絶食です。食事を摂らない状態でインスリンを注射すると低血糖を起こす危険性が非常に高いため、当日の朝の注射は行わないよう指導します。
2:× ピコスルファートNaは通常、検査前日の夕食後に服用します。当日の朝に服用すると検査開始までに排便が間に合わない可能性があるため、飲み忘れ時は医療機関へ連絡させます。
3:× ニフレックを半分の水で溶かすと高張液となり、重篤な脱水や電解質異常を引き起こすリスクがあるため、絶対に避けるべきです。
4:○ ニフレックは体液と等張になるよう調整された薬剤です。必ず指示通り「水」で2Lに溶解して服用する必要があります。
5:× 指示速度は「1時間あたり1L」です。1袋(2L)を1時間で飲み切ることは、指示速度の2倍であり、体への負担や洗浄不全を招くため不適切です。
問203(物理・化学・生物)
正答:1, 3
1:○ 屈折率は、その物質の誘電率や磁気透磁率によって決まり、また光の波長によっても変化する性質(分散)を持っています。
2:× 光の速さは屈折率が大きいほど遅くなります。図2で入射角より屈折角が大きい媒質2は、媒質1より屈折率が小さいため、光の速さは媒質2の方が速くなります。
3:○ 光ファイバーは中心部(コア)での全反射を利用します。全反射は屈折率の大きい媒質から小さい媒質へ進む際に起こるため、コアの屈折率nAはクラッドの屈折率nBより大きく設定されます。
4:× スネルの法則(屈折の法則)は、n1 sinθi = n2 sinθr です。選択肢の式は角度の対応が誤っています。
5:× 媒質2から媒質1へ大きい入射角で光を入射させた場合、スネルの法則に基づき、媒質1での屈折角はθiよりも大きくなります。
問204,205


解答・解説
問204(物理・化学・生物)
正答:1, 4
1:○ MRIは体内のプロトン(水素原子核)を利用します。プロトンは強い磁場の中に置かれると、低いエネルギー状態と高いエネルギー状態の2つに分裂します。
2:× 共鳴を起こすには、プロトンのラーモア周波数と「等しい」周波数のラジオ波を照射する必要があります。高い周波数では共鳴しません。
3:× MRI造影剤は磁性を利用した薬剤であり、放射線を発する放射性医薬品ではありません。
4:○ ガドテル酸メグルミンは、強力な磁性を持つガドリニウムイオン(Gd3+)を安全に投与できるよう、キレート剤で包み込んだ化合物です。
5:× MRI造影剤は、プロトンの緩和時間を「短縮」させることで、画像のコントラスト(白黒の差)をはっきりさせる役割を持ちます。
問205(実務)
正答:2, 5
1:× アムロジピンなどの血圧の薬は、MRI検査のために当日休薬する必要はありません。
2:○ 鉄サプリメントなどに含まれる金属成分は、MRIの磁場を乱して画像にノイズ(アーチファクト)を発生させるため、検査当日は摂取を控えるよう説明します。
3:× メトホルミンの休薬が必要なのは主に「ヨード造影剤」を使用する検査です。今回の「ガドリニウム造影剤」では、腎機能が保たれていれば休薬の必要はありません。
4:× シタグリプチンなどの糖尿病治療薬も、MRI検査のために事前に休薬する必要はありません。
5:○ ロキソプロフェンNaテープは通常、支持体に金属を含まないため、MRI検査時に剥がす必要はありません。金属を含むニコチンパッチなどとは対応が異なります。
問206,207


解答・解説
問206(物理・化学・生物)
正答:2, 5
1:× レボフロキサシンは「フルオロキノロン系」の抗菌薬です。母核としてベンゾオキサジン環が縮合したキノロン構造を持っていますが、窒素の位置が異なる「イソキノリン構造」は持っていません。
2:○ 第一世代キノロン薬であるナリジクス酸などの構造をもとに、6位へフッ素原子を導入したことで、抗菌活性(殺菌力)が劇的に向上し、抗菌スペクトルも広まりました。
3:× レボフロキサシンは、ラセミ体であるオフロキサシンのうち、活性を持つ「S体」のみを取り出したものです。選択肢にあるR配置は鏡像異性体であり、正しい記述ではありません。
4:× 抗菌作用の発現や、金属イオンとのキレート形成に必須なのは、3位のカルボキシ基と「4位のカルボニル基(C=O)」です。1位の窒素原子ではありません。
5:○ 活性本体であるS体のみを用いた「キラルスイッチ」医薬品です。これにより、ラセミ体であるオフロキサシンに比べて、より少ない用量で同等の効果を得ることができ、副作用の軽減にもつながっています。
問207(実務)
正答:2, 3
1:× 点滴から内服への切り替え(IV-to-POスイッチ)の判断基準は、解熱していること、呼吸器症状が改善していること、経口摂取(食事)が可能であることなどの「臨床的な安定」です。炎症反応を示すCRP値が基準値以下に下がるまで待つ必要はありません。
2:○ 患者の検査値を見ると、CCr(クレアチニンクリアランス)が48 mL/minまで低下しており、腎機能の低下が認められます。レボフロキサシンは腎排泄型の薬剤であるため、腎機能に応じた用量調節(減量や投与間隔の延長)が必要ですが、内服への切り替え自体は問題なく可能です。
3:○ レボフロキサシンは経口投与時の吸収率が極めて高く(ほぼ100%)、バイオアベイラビリティに優れています。そのため、点滴で使用していた500 mgと同じ用量をそのまま内服でも維持することが一般的です。
4:× 今回の原因菌であるレジオネラは細胞内寄生菌です。ニューキノロン系は有効ですが、セファクロルなどのセフェム系抗菌薬はレジオネラに対して一般的に無効であり、併用しても抗菌効果を高めるメリットはありません。
5:× アルミニウムやマグネシウムを含む制酸剤、あるいは鉄剤などと同時に服用すると、胃の中で不溶性の「キレート」という複合体を作ってしまいます。これにより、薬の吸収が著しく「低下」して効果がなくなるため、同時服用は厳禁です。
問208,209



解答・解説
問208(物理・化学・生物)
正答:2
1:× 強酸性下でオメプラゾールの窒素原子がプロトン化されると、電子が引き寄せられ、その「求核性」は低下します。
2:○ プロトン化された結果、隣接するベンズイミダゾール環の2位にある炭素原子(イ)は、より電子不足の状態になります。これにより、他の分子から攻撃を受けやすい性質(求電子性)が増大します。
3:× 図中の構造Bにおける窒素原子(ウ)は正電荷を帯びており、求電子剤として働きます。「求電子性が増大する性質」の説明としては、反応の初期段階である選択肢2が最適です。
4:× 硫黄原子(エ)の求核性は、活性体生成の過程で変化しますが、強酸性によって直接増大する主要な性質ではありません。
5:× 活性体Cと反応するプロトンポンプ(ATPase)のSH基は、電子を多く持つため「求核剤」として働きます。求電子性ではありません。
問209(実務)
正答:3, 4
1:× オメプラゾールは胃で直接働くのではなく、腸で吸収された後に血液を介して胃の壁細胞に到達します。そのため即効性はなく、最大効果まで数日かかります。
2:× 本剤は酸に弱いため腸溶錠となっています。酸化マグネシウムとの同時服用は、胃内pHを上げて腸溶性コーティングが早く溶けてしまう可能性があるため、推奨されません。
3:○ この薬の効き目は、代謝酵素であるCYP2C19の遺伝子型によって個人差が出やすいことが知られています。次回の来局時に効果をしっかり確認するのは適切です。
4:○ 飲み忘れた際は、次の服用時間が近くなければ気づいた時に服用するよう指導します。これは一般的な服用指導として適切です。
5:× 炭酸飲料は胃を刺激し、逆流性食道炎の症状(胸やけ等)を悪化させる可能性があるため、積極的な摂取は勧めません。
問210,211


解答・解説
問210(実務)
正答:1
(※この問題は「誤っているもの」を1つ選ぶ問題です)
1:× 使用済みの針をビニール袋に入れるだけでは、針が袋を突き破って家族や回収業者が怪我をする「針刺し事故」の危険があります。専用の硬い容器に入れて廃棄するよう指導します。
2:○ 血糖値の変動を把握するため、患者自身が測定数値を記録することは管理において重要です。
3:○ 急な低血糖症状に備えて、ブドウ糖や砂糖を常に携帯させておくことは必須の指導です。
4:○ 良好な血糖コントロールを続けることが、網膜症や腎症などの恐ろしい合併症を防ぐことにつながるため、その重要性を伝えます。
5:○ 感染症などにかかると(シックデイ)、ストレスホルモンの影響で血糖値が上がりやすくなるため、注意が必要であることを説明します。
問211(物理・化学・生物)
正答:1
1:○ ビルダグリプチンのニトリル基(CN)に、酵素DPP-4の活性中心にあるセリン残基の水酸基(OH)が攻撃して結合します。図1は、この結合によって形成されるイミデート構造を正しく示しています。
2:× セリン残基(Ser)との結合位置や構造が、実際の反応機構と一致していません。
3:× ビルダグリプチンの別の部位で結合している図となっており、誤りです。
4:× 酵素との結合様式(エーテル結合のような形)が、ニトリル基への求核攻撃の結果とは異なります。
5:× 窒素原子を介した結合になっており、実際の反応(炭素原子への攻撃)とは異なります。
問212,213


解答・解説
問212(実務)
正答:3
1:× セチリジンは、眠気を引き起こす可能性があるため、添付文書上で「運転禁止」の記載があります。
2:× エピナスチンも、添付文書上に「運転に注意する」旨の記載があり、トラック運転手への第一選択としては不適切です。
3:○ フェキソフェナジンは、脳内への移行性が極めて低く、添付文書上に「運転注意」の記載がありません。運転業務に従事する方に最も適しています。
4:× ベポタスチンも、眠気を催すことがあるため、運転に関する注意喚起がなされています。
5:× ジフェンヒドラミンは、第一世代抗ヒスタミン薬であり、眠気が強く出るため運転者には絶対に使用しません。
問213(物理・化学・生物)
正答:5
ロラタジンは、シトクロムP450(CYP)による酸化(第1相反応)を受け、活性代謝物であるデスロラタジン(化合物A)に変換されます。
この代謝はカルバメート部分の酸化的脱アルキル化(脱カルボエトキシ化)反応です。
反応機構として、まずCYPがエトキシカルボニル基のエチル基の位(メチレン炭素)を酸化し、水酸基を導入します。これにより不安定なヘミアセタール中間体()が形成されます。 この中間体は速やかに開裂し、カルバミン酸()とアセトアルデヒド()を生成します。さらに、生じたカルバミン酸は不安定であるため自発的に脱炭酸を起こし、二酸化炭素()と二級アミンであるデスロラタジン(化合物A)となります。 したがって、反応式中で化合物Aおよびとともに生成する化合物Bはアセトアルデヒドであり、構造式として適切なのは選択肢5です
問214,215


解答・解説
問214(実務)
正答:2, 3
1:× 防風通聖散は、胃腸が弱く下痢しやすい人(虚証)には不向きです。
2:○ 体力が充実している(実証)肥満症の人に適した処方です。
3:○ 便秘がちであることは、本剤を使用する際の重要な判断基準となります。
4:× 低血圧であることは選択基準には含まれません。むしろ、配合生薬(マオウ)により血圧上昇の注意が必要です。
5:× 本剤は、体に熱がこもって発汗が少ないタイプに向いています。既に発汗傾向がある人には適しません。
問215(物理・化学・生物)
正答:1, 4
1:○ 下痢の原因生薬Aは「ダイオウ(大黄)」です。ダイオウはタデ科植物の根茎を薬用部位とします。
2:× ダイオウの基原植物はタデ科です。セリ科ではありません。
3:× ダイオウの主成分はセンノシドなどのアントラキノン誘導体です。トロパン型アルカロイドではありません。
4:○ ボウショウ(芒硝)もダイオウと同様に強い瀉下作用(下剤の働き)を持ち、本剤に含まれています。
5:× 大建中湯の構成生薬はサンショウ、カンキョウ、ニンジン、コイであり、ダイオウは含まれません。
問216,217


解答・解説
問216(物理・化学・生物)
正答:1, 3
1:○ 気管支は分岐を繰り返し、細気管支、終末細気管支、呼吸細気管支を経て肺胞へとつながります。
2:× 終末細気管支までは空気を通すための「伝導帯」であり、ガス交換は行われません。ガス交換が始まるのは呼吸細気管支からです。
3:○ 細気管支の上皮には「クラブ細胞(旧称:クララ細胞)」が存在し、細気管支が潰れる(虚脱する)のを防ぐために肺表面活性物質(サーファクタント成分)を分泌しています。
4:× 気管支の内面で粘液を分泌するのは「杯(さかずき)細胞」や気管支腺です。選択肢にある「壁細胞」は、胃酸を分泌する胃の細胞であるため誤りです。
5:× 粘液に絡め取られた異物は、線毛運動によって「咽頭側(口側)」へ輸送され、痰として排出されます。肺の奥(肺胞側)へ運ぶのは誤りです。
問217(実務)
正答:2, 4
1:× COPD患者にとって適度な運動は重要であり、安気にするよう指導するのは不適切です。
2:○ 処方1(吸入薬)は、症状の有無に関わらず毎日継続することで効果を発揮する維持療法薬です。
3:× 副作用の動悸について「継続すれば必ず治まる」と断言するのは誤解を招くため適切ではありません。
4:○ 配合されているベータ2刺激薬の影響で血圧が上がることがあります。高血圧治療中の患者には特に注意が必要です。
5:× COPD患者は感染症で病状が悪化しやすいため、インフルエンザワクチンの接種は強く推奨されます。
問218,219


解答・解説
問218(物理・化学・生物)
正答:1, 4
1:○ 角膜は透明度を保つために血管が存在しません。栄養は涙液や房水から得ています。
2:× 結膜はまぶたの裏や白目を覆う膜ですが、角膜の表面(瞳の部分)は覆っていません。
3:× 涙を出す涙腺は、眼の外上方(耳側のほう)にあります。内下方ではありません。
4:○ 涙にはリゾチームなどの抗菌成分が含まれており、眼を細菌から守る働きがあります。
5:× ドライアイは眼の表面(角膜や涙液)の異常であり、眼の中にある水晶体の水分減少のことではありません。
問219(実務)
正答:2, 5
1:× ヒアルロン酸ナトリウムは涙を眼の表面に「留める」成分であり、涙の「分泌を増やす」わけではありません。
2:○ ヒアルロン酸は水分を保持する力が非常に高く、眼に潤いを与える効果があります。
3:× 容器の先端が目やまつ毛に触れるなどの不適切な取り扱いをすれば、薬液内で細菌が繁殖する可能性は十分にあります。「心配はありません」と断言することは、患者の不衛生な使用を助長する恐れがあり不適切です。
4:× クロルヘキシジンはあくまで品質を保つための成分であり、装用感(つけ心地)を良くする成分ではありません。
5:○ 一般用医薬品の点眼薬において、角膜障害やソフトコンタクトレンズ(SCL)への吸着リスクが高い「ベンザルコニウム塩化物(BAK)」が含まれていない製剤(クロルヘキシジン等を使用)は、基本的にSCLやハードコンタクトレンズを装着したまま点眼が可能です。ただし、カラーコンタクトレンズは成分によってレンズの変形や色素の溶出の恐れがあるため、装着したままの点眼は避けるのが一般的なルールであり、この指導内容は適切です
問220,221


解答・解説
問220(物理・化学・生物)
正答:5
1:× グルコースがフルクトースに変わる異性化反応です。
2:× ヘキソキナーゼによるグルコースのリン酸化反応です。
3:× 6位が酸化されてグルクロン酸になる反応です。
4:× 1位が酸化されてグルコン酸になる反応です。
5:○ アルドース還元酵素の働きにより、グルコースの1位(アルデヒド基)が還元されてソルビトールになる反応です。
問221(実務)
正答:5
1:× 糖尿病薬(処方1)の減量では、現在の神経痛の症状改善にはつながりません。
2:× エパルレスタット(処方2)の減量も、痛みに対する適切な対応とは言えません。
3:× 服用タイミングの変更だけでは、鎮痛効果の不足や薬の相互作用の問題は解決しません。
4:× デュロキセチン(処方3)の減量では鎮痛効果が弱まる上、パロキセチンとの相互作用のリスクが残ります。
5:○ パロキセチンとデュロキセチンはセロトニン症候群の恐れがあるため、これらに影響しないミロガバリンへの変更を提案するのが最適です。
問222,223


解答・解説
問222(実務)
正答:1, 4
1:○ フロプロピオンは胆道の筋肉を緩める作用があり、胆石による痛みを和らげる効果が期待できます。
2:× フロプロピオンで徐脈(脈が遅くなる)が起こることは一般的ではありません。
3:× ブチルスコポラミンに食欲を抑える作用はありません。
4:○ ブチルスコポラミン(抗コリン薬)は、眼のピント調節機能を一時的に低下させることがあり、運転業務に影響する可能性があります。
5:× 抗コリン薬は唾液の分泌を「抑制」するため、口の中が渇く(口渇)副作用があります。増加はしません。
問223(物理・化学・生物)
正答:1, 5
1:○ ヘムからビリルビンを作る反応Pは、主に脾臓や肝臓の特定の細胞で行われます。
2:× グルクロン酸抱合を行う反応Qは、主に肝臓で行われます。腎臓ではありません。
3:× 化合物A(間接ビリルビン)は、血液中ではタンパク質の「アルブミン」と結合して運ばれます。
4:○ 胆石による閉塞性黄疸では、直接ビリルビンが高値になります。間接ビリルビンが正常以下に下がることはありません。
5:○ 胆石で胆管が詰まると、肝臓で作られた直接ビリルビンが血液に逆流し、尿中へ漏れ出すため、尿中の排出量が増えます。
問224,225


解答・解説
問224(物理・化学・生物)
正答:1, 5
1:○ 樹状細胞は、取り込んだ抗原をヘルパーT細胞に提示して免疫のスイッチを入れる重要な役割をします。
2:× 制御性T細胞は、免疫が暴走しないように「抑制」する細胞です。免疫応答を強めるものではありません。
3:× CTLA-4が結合すると、免疫に「ブレーキ」がかかります。活性化のシグナルではありません。
4:× がん細胞のPD-L1が結合する相手は、T細胞の「PD-1」受容体です。
5:○ PD-L1とPD-1が結合すると、T細胞の攻撃にブレーキがかかり、がんへの攻撃が抑えられてしまいます。
問225(実務)
正答:3, 4
1:× ペムブロリズマブは吐き気の副作用が非常に少ないため、一律に吐き気止めを予防投与する必要はありません。
2:× この薬は抗体製剤であり、腎臓で排泄されないため、腎機能による用量の調整は基本的に不要です。
3:○ 免疫が自分の肺を攻撃してしまう副作用(間質性肺炎)があるため、咳や息苦しさには厳重な警戒が必要です。
4:○ 免疫の働きにより甲状腺機能に異常が出ることが多いため、定期的な検査とモニタリングが不可欠です。
5:× EGFR遺伝子変異の有無は適応の判断には関わりますが、それ自体が副作用を強める直接の原因とはなりません。
※万が一誤りがあった場合、その結果については責任を負いかねますので、予めご了承ください。

