薬学部の夏休みの勉強法【1〜3年生向け】学年別にやるべきことを解説

前期の試験が終わって、ようやく訪れた夏休み。遊びたい気持ちも、バイトを入れたい気持ちもあると思います。

先にお伝えしておくと、夏休みを全部勉強に使う必要はありません。ただ、まったく手をつけないまま後期を迎えると、少し苦しくなります。

この記事では、薬学部1年生・2年生・3年生が夏休みにやっておきたいことを、学年別に整理しました。やってはいけない過ごし方もあわせて解説します。

目次

薬学部の夏休みは、積み残しを回収できる唯一の時期

学期中は、目の前の授業と試験に追われて、前に習った内容に戻る余裕がほとんどありません。「あの科目、実はよく分かっていないままだな」と思いながら、そのまま次に進んでしまった経験はないでしょうか。

薬学部の科目は、ひとつ前の内容を前提にして積み上がっていくものが多くあります。分からないまま先へ進むと、あとになるほど戻るのが大変になります。

その点、夏休みはまとまった時間が取れる数少ない期間です。無理に取り返そうとする必要はありませんが、「これ以上ためない」ための時間として使えると、後期がずいぶん楽になります。

学年に関係なく共通する3つのこと

学年別の話に入る前に、1〜3年生に共通するポイントを3つお伝えします。

①手をつける科目を1つに絞る

「有機化学も物理化学も生化学も、全部やり直そう」と考えると、どれも中途半端に終わります。夏休みは思っているより短く、予定も入ります。

前期でいちばん苦しかった科目を、1つだけ選んでください。1科目でも「分かるようになった」という状態を作れれば、それが後期の自信につながります。複数科目に手を広げて全部やりきれずに終わるより、はるかに価値があります。

②1日1時間でいいので、毎日触る

週末に5時間まとめてやるより、毎日1時間のほうが定着します。特に積み上げ型の科目は、間が空くほど「前に何をやったか」を思い出すところから始めることになり、そのぶん効率が落ちます。

1時間が難しい日は30分でも構いません。ゼロの日を作らないことのほうが大切です。

③後期の予習より、前期の復習を優先する

予習は気持ちが前向きになるので、つい手を出したくなります。ですが、土台が抜けたまま先に進むと、後期でもう一度同じところで詰まります。

後期の授業は、後期に受ければ理解できます。それより、前期に取りこぼしたところを埋めておくほうが、結果的に後期の理解が速くなります。

学年別|夏休みにやるべきこと

学年 夏休みの優先事項
1年生 高校範囲の化学・生物を埋め直す
2年生 有機化学を止めない
3年生 薬理の骨格をつくる

1年生|高校範囲の化学・生物を埋め直す

1年生の夏にやっておきたいのは、高校の化学・生物の埋め直しです。

薬学部の授業は、高校でこの2科目を学んでいる前提で進みます。受験で使わなかった、あるいは苦手なまま入学した場合、ここが後々まで響いてきます。

とくに気をつけたいのが有機化学です。有機化学は典型的な積み上げ型の科目で、1年次でつまずくと、2年・3年の授業、4年次のCBT、そして卒業試験や国家試験まで長く尾を引きやすい科目です。逆に言えば、ここで土台を作っておけば、あとがずいぶん楽になります。

難しい参考書に手を出す必要はありません。高校の教科書レベルで、構造式の書き方や官能基の名前を思い出しておくだけでも十分です。

2年生|有機化学を止めない

2年生は、専門科目が一気に増える学年です。有機化学に加えて、生化学や物理化学、機能形態学など、覚えることが急に増えたと感じている方が多いと思います。

この学年で意識してほしいのは、有機化学から完全に手を離さないことです。夏休みのあいだに触れずにいると、後期に戻るのが本当に大変になります。1日30分でも、反応を追う時間を作っておいてください。

進め方のコツは、反応を丸暗記せず、「なぜそうなるか」で押さえることです。電子の動きで理解しておくと、初めて見る反応にも対応できるようになります。暗記だけで乗り切ろうとすると、覚える量が増え続けて途中で破綻します。

また、物理が苦手な方は、物理化学や分析化学でも行き詰まりやすくなります。心当たりがあれば、こちらの土台にも少し時間を使っておくと安心です。

3年生|薬理の骨格をつくる

3年生は、4年次のCBTが視野に入ってくる学年です。CBTは薬学部4年次に受ける試験で、これに合格しないと5年次の実務実習に進めません。

CBTの出題範囲は1年次から4年次までの内容ほぼ全体に及ぶため、4年生になってから慌てて始めると、かなり苦しくなります。3年生の夏に少しでも前倒しできると、後が違ってきます。

優先したいのは薬理です。出題数が多いうえに、CBTのあとも卒業試験・国家試験までずっと使い続ける知識だからです。すべてを覚えようとせず、主要な系統ごとに「どの受容体に、どう作用して、何が起こるか」の骨格を作ることを目標にしてください。細かい薬の名前は、後から肉付けしていけば大丈夫です。

やってはいけない夏休みの過ごし方

①バイトを詰め込みすぎて、勉強がゼロになる

バイト自体は問題ありません。ただ、シフトを入れすぎて丸1ヶ月まったく机に向かわなかった、という状態は避けたいところです。週に何日かは勉強の日を先に確保してから、シフトを組んでみてください。

②完全に勉強から離れる

「夏休みくらい休みたい」という気持ちはもっともです。ただ、1ヶ月以上まったく触れないと、思っている以上に忘れます。1日30分でも続けておくと、後期の立ち上がりがまるで違います。

③計画を立てただけで満足する

細かい計画表を作った時点で達成感が出てしまい、実行されないまま終わるパターンです。計画はざっくりでいいので、まず初日に1問でも解いてしまうほうが確実です。

まとめ

  • 夏休みは、学期中には戻れない積み残しを回収できる時期
  • 科目は1つに絞る。1日1時間でいいので毎日触る
  • 後期の予習より、前期の復習を優先する
  • 1年生は高校範囲の化学・生物、とくに有機化学の土台づくり
  • 2年生は有機化学から手を離さない
  • 3年生はCBTを見据えて薬理の骨格をつくる

そして、休むことも予定に入れてください。遊ぶ日、何もしない日をあらかじめ決めておくほうが、勉強する日に集中できます。メリハリをつけて、よい夏休みにしてくださいね。

後期の定期試験に向けた具体的な対策は、こちらでまとめています。

薬学部の定期試験を乗り切るポイントを徹底解説!

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再試験を減らして、次の長期休みを気持ちよく迎えたい方は、一度ご相談ください。夏休みの残り時間の使い方だけでも、お話しできればと思います。

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